🎹 Clé du Sol

2026 Piano Competition Guide

【2026年最新】小学生のためのピアノコンクール選びと成功へのロードマップ
〜ブルグミュラー&ショパン・イン・アジア完全攻略〜

2026年11月に本番・地区大会を迎える3大コンクールをピックアップ。
基本情報から選曲戦略、審査のポイントまで徹底解説します。

グランドピアノを弾く小学生の女の子のイラスト
01 — はじめに

はじめに

ピアノを学ぶ小学生にとって、秋は大きな成長の季節です。

今回は、2026年11月に本番や地区大会を迎える大人気コンクール「ブルグミュラーコンクール」、最高峰の舞台である「ショパン国際ピアノコンクール in ASIA(ショパン・イン・アジア)」、そしてバロック期の基礎力を磨く「日本バッハコンクール」の3つをピックアップ。基本情報から課題曲のシステム、生徒のタイプに合わせた選曲戦略、演奏の注意点までを徹底解説します。

02 — 基本情報

2026年開催:3大コンクールの基本情報

まずは3つのコンクールのスケジュールと会場の目安を押さえ、逆算した練習スケジュールを立てましょう。

📌 ブルグミュラーコンクール 2026(東京11月ファイナル等)

日程:2026年11月21日(土)〜11月23日(月・祝)ファイナル

会場:浜離宮朝日ホール 小ホール、東京音楽大学 TCMホール ほか

特徴:日頃の練習曲(ブルグミュラー)が課題曲の中心となるため、コンクール初挑戦の生徒や、ステージ経験を積ませたい生徒に最適です。

📌 ショパン国際ピアノコンクール in ASIA(第28回)

日程:2026年10月〜11月頃(各地区大会)※詳細日程は各地区大会の10〜14日前に公式発表されます

審査方式:地区大会はホール審査・動画審査のいずれか(部門によっては動画審査のみの場合あり)で受験可能

会場:全国の主要コンサートホール

特徴:国際大会へと繋がる、非常にレベルの高いコンクールです。ショパンの作品を中心に、より高度な表現力と音楽性が求められます。

📌 日本バッハコンクール(第17回・2026年度)

日程:地区大会は2026年10月〜12月(全国47地区)、申込開始2026年9月7日(金)10:00〜。全国大会は2027年2月(計5日間)

動画大会:会場受験の他に動画大会も選択可(動画予選 申込期間2026年9月14日〜11月23日、動画本選2027年1月)

会場:全国47地区の地区大会会場、全国大会は都内有数のホール

特徴:バロック期のポリフォニー作品(J.S.バッハ等)が課題曲の中心。「音楽の原典を学ぶ」がコンセプトで、読譜力・演奏能力の基礎育成を重視します。ペダルをほぼ使わない指導が求められる点は、他2大会の「バッハ作品の弾き方」の説明とも一貫しています。

03 — 課題曲システム

小学生全学年の課題曲システム一覧

3つのコンクールの小学生部門における課題曲の構成です。選曲のバリエーションや、1曲集中型か2曲セット型かの違いを把握しておきましょう。

🎹 ブルグミュラーコンクール 2026

各部門で提示された選択肢(4曲程度)の中から、任意の1曲を選んで演奏します。

学年・部門 課題曲の選曲範囲
小1・2年生 A 公式指定の導入小品(4曲)から1曲選択
小1・2年生 B 『25の練習曲』第1番〜第8番の指定曲から1曲選択
小3・4年生 A 公式指定の小品、または『25の練習曲』第1番〜第8番の指定曲から1曲選択
小3・4年生 B 『25の練習曲』第9番〜第25番の指定曲から1曲選択
小5・6年生 A 『25の練習曲』の指定曲から1曲選択
小5・6年生 B より高度な『18の練習曲』の指定曲から1曲選択

🎹 ショパン国際ピアノコンクール in ASIA

課題曲Aと課題曲Bの両方を、A→Bの順に連続して暗譜演奏します。

学年部門 課題曲A(バッハまたはポーランド作品から選択) 課題曲B(ショパン作品等から選択)
小学1・2年生 ポーランド作曲家の指定舞曲など ショパン:ワルツ イ短調 遺作 ほか
小学3・4年生 J.S.バッハ:インベンションの指定番号 ほか ショパン:ポロネーズ ト短調 遺作 ほか
小学5・6年生 J.S.バッハ:インベンション・シンフォニアの指定番号 ほか ショパン:ワルツ 変ホ長調 Op.18「華麗なる大円舞曲」 ほか

※第28回(2026年度)より、小学生部門におけるバッハ作品の選択可能曲が一部変更(制限が強化)されています。必ず最新の公式課題曲ページをご確認ください。

🎹 日本バッハコンクール(第17回)

学年ごとに複数部門があり、上位部門(C部門)は下の学年からの飛び級での挑戦も可能です。

学年・部門 課題曲の選曲範囲
小学1・2年生 A 公式指定の導入小品(4曲)から1曲選択(例:アリエッタ/ヘンゼルとグレーテル 等)
小学1・2年生 B 公式指定の舞曲(4曲)から1曲選択(例:マーチ/メヌエット K.6 等)
小学3・4年生 A 公式指定の小品(4曲)から1曲選択
小学3・4年生 B 公式指定の小品(4曲)から1曲選択
小学3・4年生 C(飛び級可・小4以下) J.S.バッハ「インヴェンション」より任意の1曲
小学5・6年生 A 公式指定の小品(4曲)から1曲選択
小学5・6年生 B J.S.バッハ「インヴェンション」より任意の1曲
小学5・6年生 C(飛び級可・小6以下) J.S.バッハ「シンフォニア」より任意の1曲、または「フランス組曲」より同一組曲から2曲選択

※課題曲の曲名は2026年9月時点の情報です。年度により変更される場合がありますので、必ず最新の公式課題曲ページをご確認ください。

04 — 選び方

【生徒の性格・技術別】しっかり合った課題曲の選び方

コンクール成功の鍵は、「生徒のキャラクターと現在の技術レベルにしっかり合った曲を選ぶこと」にあります。上記の一覧を踏まえ、以下の基準で指導の方向性を考えてみましょう。

💡 ブルグミュラーコンクール:A部門 vs B部門

【A部門】(導入・基礎レベル)

対象生徒:コンクールが初めて/緊張しやすい/手のサイズが小さくオクターブが届きにくい。

選曲アドバイス:リズム感が良くテンポキープが得意な子は快活な曲を、歌うことが好きな子はメロディアスな曲を選び、一音一音の輪郭をハッキリ出すことで高評価を得られます。

【B部門】(発展・ブルグミュラー実力レベル)

対象生徒:普段からブルグミュラーを弾いている/指がよく回る/表現力が豊か。

選曲アドバイス:真面目でコツコツ派には「すなおな心」、指の瞬発力がある派には「アラベスク」が定番です。ダイナミックな演奏ができる小3・4年生には、後半の「狩り」や「貴婦人の乗馬」が非常にステージ映えします。

💡 ショパン・イン・アジア:2曲連続演奏のバランス

技術レベルの目安:ツェルニー30番以上、またはソナチネアルバムをスムーズに弾けるレベル。

選曲アドバイス:緻密なコントロールが得意な子は、課題曲Aでバッハのインベンション(多声部)を選び、知的な構成力をアピールするのが有利です。一方で、感性豊かでピアノを響かせるのが得意な子は、課題曲Bのショパンのワルツ(イ短調遺作や華麗なる大円舞曲など)で華やかな音楽性を前面に出していくのが王道です。

💡 日本バッハコンクール向きの生徒タイプ

指のタッチだけで表現を作るのが得意な子、丁寧で几帳面なタイプの子は、日本バッハコンクールのポリフォニー作品との相性が良い傾向があります。

05 — 審査のポイント

審査員は見ている!課題曲の弾き方とペダルの鉄則

本番で点数が伸びる演奏と、減点されてしまう演奏の境界線は「テンポの安定感」と「耳を使ったペダリング」です。

① メトロノーム数字は「上限」と捉える(テンポ感)

各楽曲の指定テンポ(例:アラベスク ♩=126〜144、貴婦人の乗馬 ♩=108〜120)は、あくまで目安です。「転ばずに美しくコントロールできる最も速いテンポ」がその生徒の適正テンポとなります。速さにこだわりすぎて、指がもつれたりリズムが崩れたりすると即減点になります。メトロノームで拍感を体に染み込ませ、常に一定のテンポで推進力を持って弾ききる安定感を最優先しましょう。

② 耳で聴く「スマートなペダリング」と会場の響き

  • ワルツ(3拍子)の鉄則:1拍目の低音(バス)を弾いた直後に踏み、3拍目の手が上がる瞬間に足を離します。次の小節の音と混ざって音が濁ると、一発で減点対象になります。
  • バッハ(バロック期)の鉄則:両コンクール共通で、バッハなどの多声楽曲では原則ペダルは使用しません(最後のロングトーンを除く)。指のコントロールだけで音を繋ぐ・切る技術を審査員は厳しく見ています。

日本バッハコンクールはこのバロック様式そのものを課題曲の中心に据えたコンクールです。ペダルをほとんど使わず、指のコントロールだけで音楽を作る技術を学ぶ入り口として、他2大会と並行して挑戦する生徒も少なくありません。

  • 会場の響きに合わせる:コンクール会場のグランドピアノは、自宅のピアノや電子ピアノに比べて音が非常に響きます。練習段階から「自分の音をよく聴く」癖をつけ、本番のステージでも音が途切れない滑らかさを表現しつつ、濁らないように細かく踏み替える耳を育てておきましょう。
06 — 本番の注意点

コンクール本番に向けた超重要注意点(落とし穴に注意!)

最後に、指導者・保護者が絶対に間違えてはならない規約の注意点です。

⚠️ リピート(繰り返し)ルールの確認

  • ブルグミュラー:原則すべてリピートなし(1番カッコは飛ばして2番カッコへ)。ただし、2番「アラベスク」と11番「せきれい」のみリピート可という特殊ルールがあります。
  • ショパン・イン・アジア:原則すべてリピート記号は省略。ただし、特定の曲にはリピート必須の例外指定が入ることがあります。公式から配布される「課題曲に関する重要注意事項」の文言を必ず一字一句確認してください。

注意

D.C.(ダ・カーポ)やD.S.(ダル・セーニョ)による戻り演奏は、両コンクールとも省略せず必ず譜面通りに行います。

07 — まとめ

まとめ

コンクールへの挑戦は、結果に関わらず子どもたちの演奏技術と精神力を大きく飛躍させます。

生徒の個性を最大限に活かせる最高の1曲を見つけ、秋の舞台へ向けて素晴らしいサポートをしてあげてください。

※上記はいずれも各コンクール公式サイトへの直接リンクです。参加を検討される際は、必ず最新の参加要項をご本人・保護者様にてご確認ください。日程・参加費・課題曲などの詳細情報(日本バッハコンクールを含む)は変更される場合がありますので、必ず公式サイトでご確認ください。

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