🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.109-3

ブルグミュラー「羊飼いの家路」の
弾き方と指導のポイント

18の練習曲 Op.109 第3番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「羊飼いの家路」はどんな曲?

一日の仕事を終えた羊飼いが、羊たちを連れて夕方の道を帰っていく様子の曲です。ト長調、3/4拍子。冒頭の4小節は、遠くから聞こえる笛のような導入です。そのあと右手は8分音符の旋律をなめらかに歌い、左手は低い音から和音へ上がる伴奏で歩みを支えます。中間ではハ長調に変わり、力強い場面になります。

曲集18の練習曲 Op.109 第3番
拍子3/4
小節数56(繰り返しなしの演奏順)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小5・6年B部門、中学B部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 弱起と第1〜4小節 導入。p dolce で始まり、第3小節の f、第4小節の dimin. e riten.。
  • 第5〜28小節(ト長調) 主題。p grazioso のなめらかな旋律。第13〜19小節はスタッカートの多い軽い部分で、第19小節の f riten. のあと、第20小節から主題が pp dolciss. で戻る。楽譜では第5〜12小節に繰り返し記号があり、第12小節に1番・2番カッコ。
  • 第29〜44小節(ハ長調) f energico の力強い場面。sf を重ねたあと dimin. で静まり、第37小節から短調の響きの mf の部分、第40小節で導入の音型が p dolce で戻る。第44小節の dimin. riten.。楽譜では第29〜36小節に繰り返し記号があり、第36小節に1番・2番カッコ。
  • 第45〜56小節(ト長調) 主題が a tempo の p grazioso で戻る。第52小節の p から高い音域へ上がり、sf の和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 18の練習曲はすべて繰り返しなしで弾く。この曲では第5〜12小節も第29〜36小節も1回だけ弾き、第12小節・第36小節の1番カッコは飛ばして2番カッコへ進む(1番・2番カッコは同じ小節番号なので、全56小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

p dolce の導入から、第3小節の f、第4小節の dimin. e riten.。第5小節の p grazioso の主題は、第8小節の松葉と第9小節の sf でふくらみ、第11小節の dimin.、第12小節の p。第13小節の mf から、第19小節の f riten. を経て、第20小節の pp dolciss. で主題に戻り、第24小節の sf。ハ長調の部分は f energico から sf を重ね、第35小節の dimin.。第37小節の mf、第40小節の f と p dolce、第43小節の f、第44小節の dimin. riten.。最後の部分は p grazioso から sf・dimin.・p を経て、最後の sf で終わる。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 右手の8分音符の旋律を、レガートでなめらかにつなげる。
  2. 左手の伴奏を、旋律より小さく、歩くように一定に弾ける。
  3. ハ長調の f energico の場面と、ト長調の p grazioso の場面を弾き分けられる。
  4. 導入と第44小節の riten. で一度止まりそうになり、a tempo で自然に戻れる。
  5. 速さの目安は♩=120〜138(東音企画版の表示。原典の表示は♩=144)。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

弱起〜第4小節 遠くの笛

  • 「遠くの丘の上から、羊飼いの笛が聞こえてくる所」

第5〜28小節 夕方の帰り道

  • 「右手は、帰り道で口ずさむ歌。音と音の間をあけないで」
  • 「左手は、羊たちの足どり。急がず一定に」

第29〜44小節 ハ長調の力強い場面

  • 「ここは元気な場面。f energico は胸を張って」
  • 「dimin. で静かになったら、また最初の笛が聞こえてくるよ」
06 — AIで強弱をチェック

「羊飼いの家路」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「羊飼いの家路」の演奏を、AIでチェック

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