🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-25

ブルグミュラー「貴婦人の乗馬」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第25番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「貴婦人の乗馬」はどんな曲?

25の練習曲の最後の曲で、馬に乗った貴婦人が、背筋を伸ばして堂々と進んでいく様子を描いた曲です(原題 La chevaleresque は、もとは「騎士風」の意味)。ハ長調、4/4拍子。Allegro marziale は「速く、行進曲風に」の意味。主題は、左手の低い音と和音、右手のスタッカートの和音で、馬の歩みのような規則正しいリズムを刻みます。4小節・8小節ずつのまとまりがはっきりしていて、まとまりごとに音型や強弱が切り替わります。切り替わる所でもリズムを崩さずに弾けることがこの曲の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第25番
拍子4/4(楽譜の表記は C)
小節数46(繰り返しなしの演奏順)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜8小節(ハ長調) 主題。p で、右手のスタッカートの和音と、左手の低い音・和音が8分音符と休符で交互に出る。第2小節は短い前打音と付点のリズム、第2・6小節の松葉>。第7小節の cresc.。楽譜では第1〜8小節に繰り返し記号がある。
  • 第9〜16小節(ハ短調からハ長調へ) f で、両手の3連符の上行と、すぐ後の p の和音を2回繰り返す(第9・11小節)。第13小節から主題の形がハ長調で戻り、第15小節の cresc.。
  • 第17〜24小節(ヘ長調) 中間部。p delicato で、右手は3連符の8分音符、左手は付点2分音符と4分音符。第19・20小節の松葉<・松葉>、第20小節からオクターブ上(8va)、第23小節の cresc.。楽譜では第17〜24小節に繰り返し記号がある。
  • 第25〜32小節(ハ長調) 主題が p で戻る。第31小節の cresc.。
  • 第33〜46小節 終わりの部分。第33小節の p、第34小節の cresc.、第35小節の f、第36小節の松葉<・松葉>。第37小節の p から3連符の8分音符、第38小節の cresc.、第39小節の f。第40・41小節で両手の16分音符の上行、第42小節の cresc. assai で右手と左手の16分音符の下行(左手の音階)、第44小節の ff の和音、第46小節のフェルマータの和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲は第1〜8小節と第17〜24小節の繰り返しをしない(カッコは無い)。楽譜の小節番号がそのまま演奏順の番号になる(全46小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

p で始まり、第2・6小節の松葉>、第7小節の cresc.。第9小節の f と p、第11小節の f と p で、同じ形の中に大きな差をつける。第15小節の cresc.。中間部は第17小節の p delicato から、第19・20小節の松葉<・松葉>、第23小節の cresc.。第25小節の p で主題に戻り、第31小節の cresc.。終わりの部分は第33小節の p、第34小節の cresc.、第35小節の f、第37小節の p、第38小節の cresc.、第39小節の f と段階を重ね、第42小節の cresc. assai から第44小節の ff がこの曲でいちばん大きい所になる。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 主題の8分音符と休符のリズムを、規則正しく、行進曲のように刻める。
  2. 第9・11小節の f の3連符の上行と、すぐ後の p の和音の差をはっきりつけられる。
  3. 中間部(ヘ長調)の delicato で、右手の3連符を軽く、なめらかに弾ける。
  4. 第37小節の3連符から第40小節の16分音符へ、リズムが変わる所で速さが崩れない。
  5. 速さの目安は Allegro marziale、♩=120〜138(東音企画版の表示。原典の表示は♩=152)。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜16小節 主題と f・p の場面

  • 「馬がぱかぱかと同じ歩幅で歩くように。休符も同じ長さで」
  • 「f で駆け上がったら、すぐに p。急に小声になるつもりで」

第17〜32小節 中間部(ヘ長調)と主題

  • 「delicato は、ていねいに、やさしく。3連符を流れるように」

第33〜46小節 終わりの部分

  • 「3連符から16分音符に変わっても、速さは同じ。急がないで」
  • 「最後の ff の和音は、胸を張って堂々と」
06 — AIで強弱をチェック

「貴婦人の乗馬」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「貴婦人の乗馬」の演奏を、AIでチェック

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