01 — 曲の性格
「アラベスク」はどんな曲?
題名の「アラベスク」は、つるや葉がからみ合う唐草模様のことです。イ短調、2/4拍子。右手の16分音符の速い音型が、模様のようにくるりと巻き上がっては8分音符で止まります。左手は8分音符のスタッカートの和音で、拍をはっきりと刻みます。短い音型を軽く、粒をそろえて弾くことと、左手の刻みを最後まで一定の速さで続けることが、この曲の中心の課題です。
| 曲集 | 25の練習曲 Op.100 第2番 |
| 拍子 | 2/4 |
| 小節数 | 55(繰り返しありの演奏順。楽譜は31小節) |
| ブルグミュラーコンクール(2026年度) | 小1・2年B部門、小3・4年A部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門 |
02 — 曲の構成
曲の構成と、コンクールでの弾き方
- 第1〜2小節 前奏。左手の和音だけを p で刻む。
- 第3〜10小節(イ短調) 主題。leggiero の左手の上で、右手が16分音符の音型を少しずつ高い所へ運び、第5小節の cresc. で盛り上げる。第7小節でハ長調の和音を経て、第10小節で区切る(1番カッコは sf の松葉>、2番カッコは高い音への跳躍)。
- 第11〜26小節 後半。第11小節の f で、右手は付点の長い音、左手は16分音符の音型に役割が入れ替わる。第17小節の dim. e poco rall. で静まり、第19小節の in tempo で主題が p で戻る。第23小節の p dolce から第26小節で区切る。
- 第27〜31小節 終わりの部分。第27小節の cresc. で音型を高い所へ運び、第30小節の f risoluto(両手の下行)、第31小節の sf の和音(フェルマータ)で終わる。
- コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 25の練習曲のうち、この曲と第11番だけは繰り返しありで弾く。第3〜10小節と第11〜26小節を、それぞれ楽譜どおり繰り返す(1回目は1番カッコ、2回目は2番カッコを弾く)。この楽譜は1番カッコと2番カッコに同じ小節番号(10・26)が付いている。楽譜は全31小節で、演奏順では全55小節になる。
小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。
03 — 強弱の流れ
強弱・表現の流れ
(小節番号は楽譜の番号)前奏と主題は p で始まり、第5小節の cresc. で音型とともに大きくし、第10小節の1番カッコは sf の松葉>で区切る。繰り返しの後、第11小節の f で後半に入り、第17小節の dim. e poco rall. で静まる。第19小節の p(in tempo)で主題に戻り、第21小節の cresc. で再び盛り上げ、第23小節の p dolce、第24小節の ten. を経て区切る。後半も繰り返す。終わりの部分は第27小節の cresc. から第30小節の f risoluto、第31小節の sf で終わる。
04 — 目指したいこと
レッスンで目指したいこと
- 右手の16分音符の音型を、粒をそろえて軽く弾き、最後の8分音符で音を短く切れる。
- 左手のスタッカートの和音を、右手の音型に引きずられず、一定の速さで刻める。
- 後半の f で、右手の長い音と左手の16分音符の役割の入れ替わりをはっきり弾き分けられる。
- 繰り返しを含めて、カッコの弾き分け(1回目は1番カッコ、2回目は2番カッコ)を間違えずに弾ける。
- 速さの目安は Allegro scherzando、♩=120〜138(東音企画版の表示。原典の表示は♩=152)。dim. e poco rall. の後の in tempo で元の速さに戻れる。
05 — 声かけの例
場面ごとの、生徒への声かけの例
第1〜10小節 前奏と主題
- 「左手の和音は、時計の針みたいに同じ速さで。右手が速くなっても引っぱられないで」
- 「16分音符は、くるっと巻いて、最後の8分音符でぴたっと止まる」
第11〜26小節 後半
- 「f のところは、右手と左手の役目が入れ替わるよ。今度は左手が細かく動く番」
- 「dim. e poco rall. で少しゆっくりしたら、in tempo で元の速さに戻ろう」
第27〜31小節 終わりの部分
- 「risoluto は、きっぱりと。両手で一緒に駆け下りよう」
- 「繰り返しの順番を、楽譜を指でたどって確かめてから弾こう」
06 — AIで強弱をチェック
「アラベスク」の強弱を、模範演奏と比べる
Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。
「アラベスク」の演奏を、AIでチェック
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