🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-9

ブルグミュラー「狩り」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第9番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「狩り」はどんな曲?

馬に乗った狩りの一行が、ホルンの合図とともに野山を駆けていく様子を描いた曲です。ハ長調、6/8拍子。前奏の和音や、主題の左手の重音は、狩りで使うホルンの響きをまねています。主題は右手のスタッカートの跳ねるリズムで、2回、短調の部分(ハ短調・イ短調)がはさまります。6/8拍子の1拍目をはっきり感じて、ハ長調の部分の弾むリズムと、短調の部分のなめらかな歌い方を弾き分けることがこの曲の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第9番
拍子6/8
小節数56(繰り返しなしの演奏順。冒頭に8分音符1つの弱起がある)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜4小節 前奏。8分音符1つの弱起から、左手の和音で始まる(p)。第2小節の cresc. で大きくし、第4小節の f の和音(フェルマータ)で止まる。
  • 第5〜12小節(ハ長調) 主題。f で右手の上の音と8分音符のスタッカートの跳ねるリズム、左手は付点4分音符の重音。第8小節の長い松葉>で収め、第9小節の p で同じ形を小さく弾く。
  • 第13〜20小節(ハ短調) 1つ目の短調の部分。p un poco agitato で、右手は付点4分音符の和音、左手は8分音符の短いスラー。松葉>・松葉<で小さく揺れる。
  • 第21〜28小節(ハ長調) 主題が f で戻り、第24小節の松葉>、第25小節の p。
  • 第29〜36小節(イ短調) 2つ目の短調の部分。p dolente で、右手が長い音で歌い、左手は8分音符の分散和音。第33小節の松葉<、第34小節の松葉>。楽譜では第29〜36小節に繰り返し記号がある。
  • 第37〜56小節(ハ長調) 主題が f で戻り、第41小節の p。第44小節から前奏と同じ左手の和音になり、第46小節の cresc.、第48小節の f と p、第50小節の cresc. を経て、第53小節の perdendosi(だんだん消えていく)、第54小節の pp、第55小節の rall.、第56小節のフェルマータの和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲は第29〜36小節の繰り返しをしない。楽譜の小節番号がそのまま演奏順の番号になる(弱起の後の全56小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

p の前奏から第2小節の cresc. で大きくし、第4小節の f(フェルマータ)。主題は第5小節の f から第8小節の松葉>で収め、第9小節の p で同じ形を小さく弾く。ハ短調の部分は第13小節の p un poco agitato で、小さな松葉で揺れ、第16小節の左手の松葉<を経て、第21小節の f で主題に戻る。第24小節の松葉>、第25小節の p。イ短調の部分は第29小節の p dolente で、第33小節の松葉<、第34小節の松葉>。第37小節の f から第40小節の松葉>、第41小節の p。終わりは第46小節の cresc.、第48小節の f と、すぐ後の p、第50小節の cresc. を経て、第53小節の perdendosi、第54小節の pp で消えていく。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 6/8拍子を2つの大きな拍で感じ、弱起の8分音符を強くしすぎずに入れる。
  2. 主題の右手のスタッカートを、跳ねるリズムで軽く、そろえて弾ける。
  3. 左手の重音を、2つの音がずれずに同時に鳴るように弾ける。
  4. 短調の部分では、なめらかな歌い方に切り替え、ハ長調の部分との性格の違いを出せる。
  5. 速さの目安は Allegro vivace、♩.=104〜116(東音企画版の表示。原典の表示は♩.=132)。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜12小節 前奏と主題

  • 「最初の和音は、狩りに出発する合図。だんだん近づいてくるように」
  • 「同じリズムが f と p で2回出てくるよ。音の大きさの差をはっきりつけよう」

第13〜36小節 2つの短調の部分

  • 「ここだけ空が曇るよ。跳ねないで、なめらかに」
  • 「dolente は悲しそうに。長い音をよく聴いて」

第37〜56小節 主題が戻って終わる

  • 「perdendosi は、狩りの一行が遠ざかって見えなくなっていく所」
  • 「最後の和音は、フェルマータで音が消えるまで待とう」
06 — AIで強弱をチェック

「狩り」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「狩り」の演奏を、AIでチェック

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