🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-15

ブルグミュラー「バラード」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第15番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「バラード」はどんな曲?

暗い夜に語られる、少し不気味な物語を思わせる曲です(「バラード」はもとは物語を語る詩のこと)。ハ短調、3/8拍子。右手は8分音符の和音を同じ速さで刻み続け、左手は低い所で16分音符の細かい音型を弾きます。冒頭の misterioso は「神秘的に」の意味。右手の和音の連打を一定の速さと音量で続けることと、中間部(ハ長調)の歌う旋律との対比がこの曲の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第15番
拍子3/8
小節数96(繰り返しなしの演奏順)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜30小節(ハ短調) 主部。p misterioso で、右手の8分音符の和音の連打と、第3小節からの左手の16分音符の音型。第7・9・15・17小節の sf と松葉>で暗い和音を強調する。第20小節の cresc. から第24小節の f で、右手が8分音符で下り、第27〜30小節のアクセントの和音とフェルマータで止まる。
  • 第31〜46小節(ハ長調) 中間部。dolce で、右手は付点4分音符の歌う旋律、左手は8分音符の和音。4小節ずつのフレーズで進み、第36小節の cresc.、第41小節の長い松葉>と poco riten.、第44小節の animato(いきいきと)。楽譜では第31〜46小節に繰り返し記号がある。
  • 第47〜56小節 つなぎ。中間部の終わりから、松葉>を重ねてハ短調へ戻る。第49小節の cresc.、第53小節の sf と dim. で、長い音を1小節ずつ弾く。
  • 第57〜96小節(ハ短調) 主部が p で戻る。第63・65・71・73小節の sf、第76小節の cresc.、第80小節の f、第84〜86小節のアクセントの和音を経て、第87小節の f で両手の16分音符が重なる。第89小節の dim.、第92小節の p、第93小節の dim. で高い音域へ上り、第95小節の sf の和音、第96小節のフェルマータで終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲は第31〜46小節の繰り返しをしない。楽譜の小節番号がそのまま演奏順の番号になる(全96小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

p misterioso で始まり、第7・9小節の sf と松葉>で暗い響きを強調する。第11小節で p に戻り、第15・17小節の sf を経て、第20小節の cresc. から第24小節の f が前半の山になる。中間部は第31小節の dolce で、第36小節の cresc. でふくらみ、第41小節の長い松葉>(poco riten.)で静まる。第44小節の animato、第47小節からの松葉>、第49小節の cresc.、第53小節の sf と dim. を経て、第57小節の p で主部に戻る。第63・65・71・73小節の sf、第76小節の cresc. から第80小節の f、第87小節の f を経て、第89小節の dim.、第92小節の p。第95小節の sf の和音で終わる。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 右手の8分音符の和音の連打を、速さと音量をそろえて弾き続けられる。
  2. 左手の16分音符の音型を、右手の連打とずれずに弾ける。
  3. sf と、すぐ後の松葉>を、連打の中ではっきりつけられる。
  4. 中間部(ハ長調)で、右手の旋律を4小節のまとまりで歌い、主部との対比を出せる。
  5. 速さの目安は Allegro con brio、♩.=72〜88(東音企画版の表示。原典の表示は♩.=104)。3/8拍子を1小節1つに感じる。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜30小節 主部(ハ短調)

  • 「右手の和音は、同じ大きさの粒を一列に並べるつもりで」
  • 「sf の和音は、物語の中で何かが起きた瞬間」

第31〜56小節 中間部(ハ長調)とつなぎ

  • 「ここだけ明るい光が差すよ。右手の長い音をつないで歌おう」
  • 「4小節を1回の息で。途中で切らないように」

第57〜96小節 主部が戻って終わる

  • 「最後に高い所へ上っていくね。音が消えていくように小さく」
  • 「最後の sf の和音でぴたっと止まって、フェルマータで待とう」
06 — AIで強弱をチェック

「バラード」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「バラード」の演奏を、AIでチェック

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