🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-20

ブルグミュラー「タランテラ」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第20番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「タランテラ」はどんな曲?

南イタリアの速い踊り「タランテラ」をもとにした、勢いのある曲です。ニ短調、6/8拍子。冒頭は両手が8分音符でそろって上り下りし、主題では、右手が付点のリズムや、休符をはさんで跳ねるリズムを弾き、左手は付点4分音符の和音で拍を支えます。中間部はニ長調に変わり、スタッカートの軽い音型になります。速さに流されずに、両手の8分音符をそろえて、6/8拍子の2つの大きな拍を保つことがこの曲の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第20番
拍子6/8
小節数64(繰り返しなしの演奏順。楽譜は66小節)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜8小節 前奏。f で、両手の8分音符がそろって上り下りする(第1・3小節の松葉<、第2・4小節の sf と松葉>)。第5〜8小節は短い和音で区切り、第8小節のフェルマータで止まる。
  • 第9〜16小節(ニ短調からヘ長調へ) 主題。8分音符1つの弱起から p で始まり、右手の旋律と左手の付点4分音符の和音。第13小節の cresc. でヘ長調へ移る。楽譜では第9〜16小節に繰り返し記号がある。
  • 第17〜32小節(ニ短調) 第17小節の前の弱起から p leggiero で、右手は休符をはさんで跳ねるリズム、左手は和音。第21小節の cresc. で左手が8分音符の分散和音になり、第24小節の f で主題の形に戻る。楽譜では第17〜32小節に繰り返し記号がある。
  • 第33〜48小節(ニ長調) 中間部。p で、右手のスタッカートの4分音符と8分音符。第34小節の cresc.、第36小節の sf と松葉>、第37小節の p、第40小節の松葉>。第41小節から右手の音に短い前打音が付き、第42小節の cresc.、第44小節の sf と松葉>、第45小節の p leggiero を経て、第48小節(1番カッコ)・第49小節(2番カッコ)で区切る。
  • 第49〜66小節(ニ短調) 第49小節の終わりの f の弱起から主題が戻る。左手は8分音符の分散和音。第56小節(1番カッコ)・第57小節(2番カッコ)を経て、第57〜60小節の松葉<・sf・松葉>を2回繰り返す。第62小節の dim. e poco riten. でオクターブ上(8va)へ上り、第65小節の in tempo、f で、第66小節の和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲は4か所の繰り返しをせず、第48小節と第56小節の1番カッコを飛ばして、それぞれ第49小節・第57小節の2番カッコへ進む。楽譜は全66小節で、演奏順では全64小節になる。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

(小節番号は楽譜の番号)f で始まり、第1〜4小節は松葉<と sf・松葉>で大きく波を打つ。第8小節のフェルマータの後、第9小節の前の弱起から p で主題に入り、第13小節の cresc.。第17小節の前の弱起から p leggiero になり、第21小節の cresc. を経て、第24小節の f で主題の形に戻る。中間部は第33小節の p から、第34小節の cresc.、第36小節の sf と松葉>、第37小節の p、第42小節の cresc.、第44小節の sf と松葉>、第45小節の p leggiero。第49小節の終わりの f で主題が戻り、第57〜60小節で sf の波を2回作る。第62小節の dim. e poco riten. で静まった後、第65小節の f(in tempo)で終わる。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 冒頭の両手の8分音符を、左右がずれずにそろえて、松葉<・sf をはっきりつけられる。
  2. 6/8拍子を2つの大きな拍で感じ、速さが前のめりにならずに弾ける。
  3. 休符をはさんで跳ねるリズムで、休符の長さを正しく守れる。
  4. 中間部(ニ長調)で、スタッカートの軽い音と短い前打音を、主部との違いが分かるように弾ける。
  5. 速さの目安は Allegro vivo、♩.=126〜148(東音企画版の表示。原典の表示は♩.=160)。dim. e poco riten. の後の in tempo で元の速さに戻れる。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜32小節 前奏と主部(ニ短調)

  • 「6/8は『いち・に・さん、に・に・さん』。大きな2拍に乗って踊ろう」
  • 「休符も音符と同じくらい大事。休符の所で、手が軽く跳ねる」

第33〜48小節 中間部(ニ長調)

  • 「ここは明るい長調。スタッカートを軽く、つま先で踊るように」
  • 「前打音は、次の音にくっつけてすばやく」

第49〜66小節 主部が戻って終わる

  • 「dim. e poco riten. で少しゆっくりになっても、最後の f は元の速さで、きっぱり終わろう」
06 — AIで強弱をチェック

「タランテラ」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「タランテラ」の演奏を、AIでチェック

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