🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-22

ブルグミュラー「舟歌」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第22番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「舟歌」はどんな曲?

ヴェネツィアの運河を進む小舟(ゴンドラ)の上で、船頭が歌う歌をもとにした曲です。変イ長調、6/8拍子。冒頭は両手が同じ音(オクターブ違い)で下りる、静かな呼びかけで始まります。主部では、左手が8分音符の和音を休符をはさんで刻み、舟がゆったり揺れるような伴奏を作り、右手が付点4分音符の長い旋律を歌います。6/8拍子の揺れに乗って、長い旋律を息長くつなぐことがこの曲の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第22番
拍子6/8
小節数47(演奏順)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜8小節 前奏。pp で両手のユニゾン(松葉>)が2回、第3小節の cresc. から第4小節の f の和音(フェルマータ)。第5〜6小節で同じ形を pp でもう一度、第7小節の cresc. から第8小節の sf の和音(ハ長調の響き、フェルマータ)で止まる。
  • 第9〜11小節 つなぎ。p dolce で変イ長調の属和音から、第10小節の松葉<・松葉>、第11小節の dim. e riten. で主部へ入る。
  • 第12〜31小節 主部。第12小節の in tempo から左手の和音の伴奏が始まり、第13小節の p cantabile で右手の旋律。2小節ずつ松葉<・松葉>で揺れる。第18小節でハ短調の響きを経て、第21小節の p から再び旋律。第27小節で変ホ長調の属和音、第28・29小節の sf と松葉>を経て、第30小節の dim. e poco rall. で静まる。
  • 第32〜47小節 旋律が戻る部分と終わり。第32小節の in tempo、p sempre legato で旋律が戻り、第36小節の cresc.、第38小節の松葉>、第39小節の p lusingando(甘く語りかけるように)。第44小節の pp で冒頭のユニゾンが戻り、第45小節の perdendosi(消えていくように)、第47小節のフェルマータの和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲には繰り返し記号が無い。楽譜の小節番号がそのまま演奏順の番号になる(全47小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

pp で始まり、第3小節の cresc. から第4小節の f(フェルマータ)。第5小節で再び pp、第7小節の cresc. から第8小節の sf(フェルマータ)。第9小節の p dolce から第11小節の dim. e riten. で主部へ。主部は第13小節の p cantabile から、2小節ずつの松葉<・松葉>で揺れ、第21小節の p、第28・29小節の sf と松葉>を経て、第30小節の dim. e poco rall.。第32小節の p sempre legato で旋律が戻り、第36小節の cresc.、第39小節の p lusingando を経て、第44小節の pp、第45小節の perdendosi で消えるように終わる。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 冒頭の両手のユニゾンを、左右の音がずれずに、pp でそろえて弾ける。
  2. 左手の8分音符の和音を、休符を守って軽く刻み、旋律より小さく保てる。
  3. 右手の付点4分音符の長い音を、次の音へなめらかにつなぎ、旋律を2小節以上のまとまりで歌える。
  4. 第4小節の f と第8小節の sf のフェルマータで、和音の響きを十分に聴いてから次へ進める。
  5. 速さの目安は Andantino quasi Allegretto、♩.=66〜72(東音企画版の表示。原典の表示も♩.=72)。6/8拍子を2つの大きな拍で感じる。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜11小節 前奏とつなぎ

  • 「右手と左手が同じ歌を歌っているよ。ぴったり重ねよう」
  • 「フェルマータでは、和音の響きが広がるのを聴いてから次へ」

第12〜31小節 主部

  • 「左手は、小舟がゆらゆら揺れる伴奏。休符で舟が浮き上がる」
  • 「旋律は、2小節をひと息で歌おう」

第32〜47小節 旋律が戻って終わる

  • 「perdendosi は、舟が遠くへ行って見えなくなっていく所」
06 — AIで強弱をチェック

「舟歌」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「舟歌」の演奏を、AIでチェック

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