🎹 Clé du Sol

Burgmüller Op.100-23

ブルグミュラー「帰り道」の
弾き方と指導のポイント

25の練習曲 Op.100 第23番。曲の性格・構成・強弱の流れと、
レッスンで目指したいこと、生徒への声かけの例をまとめました。

01 — 曲の性格

「帰り道」はどんな曲?

家へ向かって、馬車が急いで走っていくような曲です。変ホ長調、6/8拍子。Molto agitato quasi Presto は「とてもせき立てるように、ほとんどプレストで」の意味。主部では、両手の8分音符のスタッカートの和音が、同じ速さで休みなく刻まれます。速い和音の連打を、力まずに軽く、粒をそろえて続けることがこの曲の中心の課題です。

曲集25の練習曲 Op.100 第23番
拍子6/8
小節数38(繰り返しなしの演奏順)
ブルグミュラーコンクール(2026年度)小3・4年B部門、小5・6年A部門、中学A部門、高校部門、大人の部門
02 — 曲の構成

曲の構成と、コンクールでの弾き方

  • 第1〜8小節 前奏。p で、左手の低い音と8分音符のスタッカートの和音が刻み続け、右手は付点4分音符の和音でアクセント(拍の後ろ側に付く)を置く。第4小節の cresc. を経て、第8小節の sf と松葉>で、初めて強拍に強い音が来る。
  • 第9〜16小節(変ホ長調) 主部。pp で、両手の8分音符のスタッカートの和音を刻む。第12・15小節で、右手の長い音と松葉>。楽譜では第9〜16小節に繰り返し記号がある。
  • 第17〜24小節 中間部。f でハ短調、第19小節の p でト短調、第21小節の f でニ短調と、2小節ずつ調が変わる。左手は付点4分音符の旋律、右手は和音の刻み。第24小節の cresc. assai(とても大きく)で変ホ長調の属和音へ向かう。
  • 第25〜32小節(変ホ長調) 主部が、第25小節の低い音の sf の後、pp で戻る。楽譜では第17〜32小節に繰り返し記号がある。
  • 第33〜38小節 終わりの部分。右手の長い音と和音の刻み。第34小節の dim. e poco riten. で静まり、第37小節の pp、第38小節のフェルマータの和音で終わる。
  • コンクールでの弾き方(ブルグミュラーコンクールの2026年度の参加要項による) 第2・11番以外はすべて繰り返しなしで弾く。この曲は第9〜16小節と第17〜32小節の繰り返しをしない(カッコは無い)。楽譜の小節番号がそのまま演奏順の番号になる(全38小節)。

小節番号は、ことわりの無い限り楽譜に印刷された番号です。繰り返しのルールはブルグミュラーコンクール、繰り返しは弾く?弾かない?にまとめています。

03 — 強弱の流れ

強弱・表現の流れ

p で始まり、右手のアクセントの和音を重ねて、第4小節の cresc. から第8小節の sf と松葉>。主部は第9小節の pp で、小さな音のまま刻み続ける。中間部は第17小節の f、第19小節の p、第21小節の f と、2小節ずつ大きさが入れ替わり、第24小節の cresc. assai で一気に大きくする。第25小節の sf の後すぐに pp へ戻り、第34小節の dim. e poco riten.、第37小節の pp で終わる。f と pp の差がとても大きい曲。

04 — 目指したいこと

レッスンで目指したいこと

  1. 両手の8分音符のスタッカートの和音を、力まずに軽く、粒と音量をそろえて刻み続けられる。
  2. 主部の pp を、速い連打の中でも小さく保てる。
  3. 中間部の f・p・f の入れ替わりと、第24小節の cresc. assai をはっきりつけられる。
  4. 第25小節の sf から pp への急な変化を、速さを崩さずにできる。
  5. 速さの目安は Molto agitato quasi Presto、♩.=92〜112(東音企画版の表示。原典の表示は♩.=126)。速さよりも、和音の連打がそろうことを優先する。
05 — 声かけの例

場面ごとの、生徒への声かけの例

第1〜16小節 前奏と主部

  • 「左手の刻みは、馬のひづめの音。同じ速さで、軽く」
  • 「pp でも、速い連打は手首の力を抜いて小さく弾こう」

第17〜24小節 中間部

  • 「2小節ごとに、天気が変わるみたいに色が変わるよ」
  • 「cresc. assai は、坂道を一気に駆け上がる所」

第25〜38小節 主部が戻って終わる

  • 「最後の pp とフェルマータで、馬車がゆっくり止まる」
06 — AIで強弱をチェック

「帰り道」の強弱を、模範演奏と比べる

Clé du SolのAI演奏診断は、ブルグミュラーの25の練習曲・18の練習曲の全43曲に対応しています。生徒の演奏をスマホで録音してアップロードすると、コンクールの演奏順どおりの模範演奏と音量の動きを比べ、AIのコメントと練習のアドバイスを作ります。曲を選ぶと、繰り返しの扱いが撮影前に表示されるので、本番と同じ順番で録音できます。この記事の内容は、講師向けの指導ガイドとして、診断の画面からも読めます。

「帰り道」の演奏を、AIでチェック

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